あおやぎブログ

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やぎぶろっ!

音楽・映画・本(雑談、レビュー、コラム)

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転売NOとその矛盾 転売が無くならない理由とは?

 

 スマホの普及でチケットやグッズの転売が容易になった。誰だって一度は転売サイトやアプリを利用したことがあるだろう。

 チケットの転売はもちろんアウトだ。それは法的に違法か合法かということではない。チケットは「ある一定の価格で多くの人に見てほしい」という意図があり、その機会を奪う高額転売は消えてなくなってほしい。また、非正規のルートではなく正規のルートで手に入れてアーティストの利益につなげてほしいし、そのくらいのアーティストへの愛は持つべきだ。

 

 SNSや転売サイトでは「定価以下で探しています」や「定価以上の価格で譲り先を探しています」という言葉を目にする。本来、転売に反対しているはずの人達が転売情報を拡散することで譲り先が見つかるのだから、チケットを余分に購入することに対して抵抗も持たなくなる。このような現状こそ転売が減らない理由にある。

 このような人たちは転売に加担しているという自覚がないのだろうか。知人なら転売は悪ではないのか。もちろんチケットトレードの制度体制が不十分という側面もあるかもしれないが、それは本来の転売反対という考えと異なり、大きな矛盾といえる。

 

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 チケットの転売は上述した理由からも許されないことだ。

しかし、すべての転売が悪かといわれればそうではない。これの代表的な例がアーティストのグッズを転売することやライブで配布されたものを売ることだ。

 おかしいと思う人もいるかもしれないが、これには正当な理由がある。もちろんグッズは欲しいと思う人に平等に行き渡るのが理想であり買い占めはすべきではない。それによって本来の価格とは異なると平等性が損なわれるからだ。

 

 直筆サイン入りや生誕、貴重なイベントのグッズなどの転売、転売に出すことが前提の人たちのために限られた客席が埋まることは憤りを感じる。

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やはり「グッズの転売も禁止するべきだ」という声も聞こえてきそうだが、ここからグッズ転売の正当な理由と「転売=くそ」という構造になんの疑問も持たなくなった人々について述べていきたい。

 

 グッズ転売に関して考えて欲しいことは、グッズを手放す人はどういう人なのかということ。考えられる可能性として、気持ちが離れる(他界している)。グッズに対して価値を見出していない。誘われていったが好きになれなかったなど簡単に上げただけでも様々なものがある。ただ転売情報を覗いただけではこうした売り手の事情というのは到底理解できるものではない。

 

 買い手としての立場なら会場限定や生産数の少ないグッズや歴史のあるグッズが出品されていたら、それを「手に入れたい」と思うことはあるのではないだろうか。「遠方だったから販売に間に合わなかった」、「長蛇の列に並ぶのが億劫で買えなかった」などの事情を抱えていれば、出品者に感謝さえする場合がある。

 売り手としても本当に欲しい人、大切にしてくれる人に重宝されたほうが良いし、簡単に手放すには惜しい品かもしれない。それに結構な数の人が転売サイトを利用しグッズを購入し経験があるのではないだろうか。

 

 そういった意味では、グッズの転売が、需要に対して応える手段にもなりうる。法外な価格設定に心を痛めるかもしれないが、それを買う人はそれくらいの価値を見込んで購入したのだから、第3者が干渉する問題ではない。

 どうしても転売に文句をつけるなら、転売サイトの一切を利用しなければいい。サービスがあり、それを利用している人がいる限り、根絶することはできないし、腹の虫がおさまらない人は通報すればいい。

 そうはいっても現状ではなかなかこのような方法で状況が改善されていくことは難しいだろう。

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 これらを考慮すると転売を目撃した人が、すぐさまSNSで晒すという行為にも疑問を感じる。

 メッセージ付きやサイン付き、アーティストグッズが売りに出されているという情報を誰にでも見られるTwitterをはじめとするSNSで拡散するのは、とても悲しいことだ。それが勢いよく拡まれば、メッセージを付けたアーティスト本人にその情報が届く可能性があるし、そんなことをして何になるのだろうか。本人は悪をさばいたヒーロー気取りかもしれないが。わざわざ悲しい情報を拡散して「許せない」と皆で言い合って袋叩きにすることが悪質な転売の対抗策になりうるのか。そのような人がファン代表みたいな態度を取られてもげんなりするだけだ。

 

 ここでは転売されていることを恨むより、むしろ転売から買わないことを呼びかけるほうが適当な方法として推奨したい。不毛なやり取りを繰り返す労力があるなら正しい解決方法を模索することに労力を使うべきではないだろうか。

 

 最後にチケットやグッズの転売に対して責任は、販売する側だけでなく買う側にも大いにある。転売から買う人がいる。譲り先が見つかる。感謝する人がいる。需要があれば商売が成立するのだから、その転売が許せないのであれば転売されたモノを購入しなければいい。

 口では反対といいながら定価以下のチケットやグッズを探したり、定価以上で売りに出したりしている人がいて、情報を拡散する。言っていることとやっていることの矛盾に気付いてほしい。

 何も考えずに情報が疑いもなく広まり、一面的な側面をみて適切でない方法で騒ぎ立てる人達に底知れぬ恐怖を覚える。

 転売ということについてもっとよく考えるべきだ。